就職に役立つトレーニング講座の開始

                               

昨今の世界的な経済不況は、学歴も無く貧しい生活をしている人たちが真っ先に失業といった痛手を負うことになり、やがて犯罪や麻薬などの問題が起きてきます。また、子どもたちは家計を助けるために学校を中途退学するケースが増えてきます。こうした問題が続出している状態の中、プラティープ理事長は地域内の若い女性たちが職を失くし、生活苦から乗り越えて将来の就職に役立つトレーニングが必要であると提案しました。そして、同じ地域になるNGO団体の「シーカーアジア財団」と協力し、皮製品製作コース、コンピューターコース、基礎英語といった「就職に役立つトレーニング講座」を予定しています。
 この事業を実施するにあたり、去る5月27日、当財団の支援団体「Wings of Support」Ron代表と「SJ Trading Company」Jungerivs社長夫妻がオランダから当財団を訪問し、2団体(プラティープ財団のプラティープ理事長とシーカーアジア財団のアルニー事務局長)の代表とともに誓約書に署名を交わしました。対象者は地域内の若い女性(12~25歳)30人で、工業用ミシンなど必要な備品は「Wings of Support」から提供してもらい、カバンやベルト等の製品を作っていきます。同様にコンピューター習得と基礎英語の講座も受けられます。
 講座で完成した製品は、「SJ Trading Company」が買い取り、オランダで販売することになります。今は講座の開始に向けて希望者を募集しており、7月から来年5月まで実施していくことになります。なお、当財団では、この事業が少しでも地域内の社会的及び経済的問題を解決し、就職に役立つような技術を習得してほしいと願っています。 
                        

チョンブリー県ラーン島にて クロントイの青年たちが自然資源保護セミナーに参加

 

                                 

    タイ国王が国の資源、特に「水」の大切さを唱えられ、そのキャンペーン活動として港湾局が地域の青年たちに対して「自然資源保護セミナー」を企画しました。 去る5月23日、当財団の地域ボランティアの青年たち100人(7歳~14歳)が港湾局の計らいにより、チョンブリー県ラーン島でのセミナーに参加しました。鮮やかで透明感にあふれる美しい海を前にした青年たちは、島を支えている人々の暮らしや海域汚染予防と自然資源保護などについて学ぶことができました。
 『海を愛する青年活動』をスローガンにした今回のセミナーでは、青年たちは特に綺麗な白い砂に目を輝かせたり、船に乗って船底のガラスから海底に広がる珊瑚礁や魚貝類の生息を観察することができ、自然保護の大切さを体験しました。また、船上では青年たちからたくさんの質問が飛び交い、島を周遊し、正に自然を満喫しました。 さらに、青年たちは自然資源保護に対して視野が広がっていき、自分の身近にある環境を見直していくこととして、ゴミを少なくしたり下水道や川にゴミを捨てないこと、地球温暖化防止の植林推進などに目を向けるようになりました。 当財団では、地域の青年たちを対象に今後も環境保護を目的とした活動を続けてまいりたいと考えております。 
                               

青年活動 スラム地区の動態等の調査スタート

                                  

    去る2月13日、タイ王室のウボンラット王女(プミポン国王の長女)がクロントイ・スラムへ5回目の訪問をされました。ご訪問される度に、家屋が密集して汚水や生ゴミなどの悪臭が漂う中で暮らす人々についてご心配のお言葉をいただいております。
悪臭と汚水が漂う場所は、生まれ育って長年暮らしている住民たちにとってはすでに慣れた環境なのですが、この日、高齢者、障害者、慢性の病に苦しんでいる人々など20人以上が細い路地200~300mの範囲にわたってウボンラット王女を歓迎しました。
健康を患って苦しんでいる人たちは、以前に身を防備することなく危険な仕事(有害な化学物質の取扱い)や重労働に従事していたため、最終的には自分の体を壊して病気と闘っていかなければならなくなってしまったのです。
ご訪問中、ウボンラット王女は地域の高齢者や障害者の暮らしにご関心を持たれ、プラティープ理事長にご質問されておりました。その後、地域の高齢者・障害者1,116人以上に対して国側の制度(60歳以上)による保護金(月500バーツ)の支給と病院の治療費が免除されるようになりました。しかし、プラティープ理事長は、「密集した地域には政府の保護金を必要とする人々がまだ大勢いるはず」と提案し、財団職員80人と青年たち20人によるグループ調査チームを結成し、60歳以上の障害者や高齢者、慢性病に悩む高齢者と障害者の調査を開始しました。対象地区は第1-2-3地区、第4-5-6地区で、調査期間は1ヶ月間の予定で、チームは住民たちと様々な情報を交換し合うことになります。じっくりと住民たちと向き合うことで、地域の青年たちも長年暮らしてきた住民たちの真の問題を知ることにもなります。その日の調査が終ると、チームごとに資料を収集していきます。
当財団では、今回の調査終了後、対象者への保護金支給に関する資料を作成し、国側に要請していきます。このような調査は、今後も他の地域へと拡大していき、若い世代にも『貧困』ということに関心を持ってもらうことと、社会奉仕への導きとなっていくことを願っています。
           

                

クロントイ消防ボランティア青年隊員による 子ども用遊具製作活動の紹介

                                          

      一人の子どもの成長には、その子を取り巻く様々な環境が大いに影響を及ぼしていくものです。学びの場である学校であったり、躾けや感性を育む温かな家庭であったりと、暮らしの中に様々あります。図書室や健康スポーツセンターの他にも、遊び場には子どもたちの想像力と体力を育み、ストレスを解消させる数々の遊具が必要になってきます。しかし、貧困地区で生れ育っていく子どもたちにとっては、豊かな遊具に囲まれて楽しい幼児期を送ることができないのが現状です。
 貧困地区で活動を始めたプラティープ財団では、窮屈な環境下にある子どもたちが思いっきり楽しむことができる遊び場の開設を機会に、クロントイ消防ボランティア青年隊員が中心となって遊具製作に取り組むことになりました。現在、16~20歳までの青年たち約50人が専門家から指導を受けた後、数々の遊具を考案し材料を求め、財団事務所内にて製作をしています。青年隊員たちが余暇を利用し、習得した技術を活かして将来的に職業に就くことも夢ではありません。
 昨年2月にスタートして以来、青年隊員たちは頑丈で、しかも安全な多種多様の遊具をスラム各地区の遊び場に提供していく予定です。製作に使われる材料は、パンクした車のタイヤなど身近にあって格安に入手できるものばかりです。
 今年度は、財団が運営しているクロントイ・スラム地区9ヶ所の幼稚園の子どもたち約3,000人以上に対して、鮮やかな色彩で飛びつきたくなるような遊具を送り届けることができるでしょう。
つきましては、当財団では、消防ボランティア青年隊員の職業訓練促進のために頑丈で安全な遊具製作活動に対するご協力のお願いをいたしたいと存じます。なお、遊具の機種及び価格(考案図の下面に記載)等についてのお問い合わせは、プラティープ財団国際部までご連絡ください。

          

生まれ変わったナーンちゃん(本名:ピロムヤー・サッタータイ)

                                     

『痛いよ!…..怖いよ!….』と、静まり返った深夜、「生き直しの学校」カンチャナブリ校の寝室からうわ言が聞こえてきます。職員が慌てて駆けつけると、小柄なナーンちゃんが泣いているのでした。職員は何度怖い夢から目を覚ました彼女を強く抱きしめてきたことでしょう。
 今から13年前、路上物乞いを補導中の警察官がナーンちゃん(当時6歳)と出会い、後に警察署からミンポーン先生・プラティープ先生が彼女の身柄を引き受けるようになりました。痩せて小柄で色黒、全身タバコの火で爛れ、その小さな顔は黒い目と強打によって骨が折れた鼻のナーンちゃんでした。 施設の環境に慣れてきた頃、ナーンちゃんが自分のことを語り始めました。「自分の他に大勢の子らがカンボジア国境の村から連れられてきて物乞いを強制させられ、一日に500バーツを稼がないと身体にタバコの火を押し付けられ、虐待されました。だから雨が酷くても、猛暑であろうが寒かろうが、必死になって誰彼となく、たとえ50サタン、25サタンのコインでも頂戴し、500バーツを稼がなければならなかったのです。すでに柔らかな皮膚はタバコの火で爛れて、とても痛く耐えるのも限界にきていました。また、病気で辛くて動けない日、ボスは容赦なく物乞いを強制しようとして鼻を目がけて打ったのでした。目が暗んで血が流れて泣き出したのですが、泣き止まないと殺すと脅されたので、止めはしたものの心では大泣きしていました。」 
           

2009年度 教育奨学金授与式

                              

 教育は、私たちが成長していく上で最も必要であり、また「人の財産」として将来を築いていく原動力ともなります。そこで、プラティープ財団では、スラム地区の子どもたちや青年たちが貧困や麻薬、劣悪な環境など様々な社会問題を克服していくために、教育推進活動を続けてきています。財団設立以来、1978年から30年以上にわたって教育奨学金事業では地域の子どもたちに対して奨学金を支給してきています。これまでに大学院・大学・短期大学・職業専門学校や海外留学20人を含め、社会人となって自立した人数は192,081人に及んでいます。
 さらに当財団では、麻薬の更生施設「生き直しの学校」チュンポーン校、家庭崩壊や虐待などで傷ついた子どもたちの心を癒していく「生き直しの学校」カンチャナブリ校の両校を実施してきて25年近くになります。それぞれの施設では、3,000人の子どもたちや青年たちが就学して社会に巣立ちました。
 今年度の式典は去る5月7日、チュラロンコン大学サシン大学院副代表のキティラット・ナラノン氏を主賓に迎え、国内外からの里親の方々、自治体や地域住民の代表、保護者を招いて財団事務所で行いました。当日は、13地区の小学生から大学生300人が式典会場で奨学金を受け取りましたが、実際の奨学金対象者は2,500人になるため、新学期が始まるまでに順に授与していきます。
 最後になりましたが、お時間を割いて式典にご参列くださいましたご来賓の皆様並びに長年にわたり奨学金をご支援してくださっておられる里親の皆様に心より感謝申し上げます。 
                               

世界連邦日本仏教徒協議会叡南覚範会長をはじめ大僧正

         

            

Fukui Memorial Circle of Kindness Learning Center 職業センターの竣工式

 

                  

第18回目のソンクラーン行事

第18回目のソンクラーン行事
高齢者、障害者たちに思いやりを!

        

   タイの新年『ソンクラーン』は、古くから伝統的な行事として人々の間で行われてきており、国の祝日にも指定され、高齢者に敬意を表して健康を祝う水かけのため、家族が一同に集まる機会でもあります。地方から大都市に働きに来ている人々は一斉に休日と祭日を利用して帰省し、遠く離れていた家族と親睦を深めるのです。

プラティープ理事長