スラムの子ども 名門チュラロンコン大学優等賞を獲得
「厳しい社会で生き抜いていくには、やはり教育と豊富な知識だけなのではないでしょうか」と、微笑むレックさん(ポーンティップ・パーンイン、23歳)は、チュラロンコン大学薬学部優等賞を獲得した盾を手にしています。彼女は勉学期間中いつも自分と闘い、教育の必要性を重視してきました。
彼女はクロントイの70ライ地区で生まれ育ち、就学せずに麻薬に染まる子らが多い劣悪な環境の中に暮らしながら、自分の将来のために猛勉強する日々を過ごしました。
彼女の家族は、ラムカムヘン地区にある包装会社で働く父親(ペウ、61歳)、持病があるために働けない母親(ブンサーン、63歳)、貧困家庭のため中卒で働いている兄姉の5人。
彼女も兄姉と同様に進学できないと思っていた頃、当財団の教育奨学金を受けて高校へ進学、ワットタートーン高校では3.94(4段階評価の平均)という成績を取得し、無事にチュラロンコン大学薬学部に入学が決定しました。スラム地区からの通学には、大雨でソイ周辺が洪水になったり、帰宅が遅くなれば、危険な状況を防ぐために父親にソイの入口までむかえに来てもらったりと悪戦苦闘しています。
大学での勉強は皆が優秀なので、真剣に学び、とにかく大学卒業を目指して頑張り、3.86という成績で薬学部優等賞を獲得しました。彼女はスラムの子どもであっても成功したことに大変感激しています。大学在学中は、皆に自分の出身のことを隠さず、クラスメートたちも友好的に接していました。そして彼女は大学の奨学金を得て、修士課程と博士課程まで進むことになりました。
就学中の彼女は、一刻も無駄のないように熱心に学び、理解できない部分に関しては即座に教授に質問したり、帰宅後も反復したりと全力を尽くして試験に臨んできました。
修士課程を学んでいる今、土・日曜日にはラムカムヘン地区のクリニックで仕事をして家計を助けています。確かに勉強と仕事の両立はたいへんですが、彼女は疲れることも忘れて人生の目標を達成しようとしています。
博士課程を学んだ後、彼女は教授又は研究者の道を考えています。そして、何よりも家族想いの彼女は、70ライ地区にある家の立ち退きを心配せずに安心して暮らせるマイホームを建てることです。
スラムの人と呼ばれても、教育を受けて社会的に認められれば、皆平等な人となることができるのです。また、習得した技術に応じて職業を選ぶこともできます。彼女はチャンスを逃すことなく、教育奨学金を受けるチャンスを得て、自らの手で幸運を勝ち取ったのです。




